大阪へ観光に訪れた人の多くが訪れるのが「大阪城天守閣」です。新幹線が停車をする新大阪駅からのアクセスも良く、「せっかく大阪に来たからには、まず大阪城へ行こう」と考える人も多いでしょう。
大阪城には国内外を問わず多くの観光客が連日訪れているのですが、観光客だけではなく地元大阪に住む人たちにも愛されているお城としても有名です。
大阪で生まれた人の多くは学生時代に大阪城の見学に訪れた記憶があるかもしれません。
そうやって地元の人たちから愛されてきた大阪城の歴史には魅力が詰まっており、知ってから訪れることで新たな発見ができることもあるでしょう。
大阪城天守閣の歴史
大阪城と聞いてまず思い浮かべるのは、「豊臣秀吉」ではないでしょうか。
大阪城は豊臣秀吉が天下統一をするための拠点として、石山本願寺跡地に大正11年(1583年)から築造が開始されました。
天守閣は城を象徴するものですが、もともとは軍用施設として利用をされていたのです。
武将によって利用方法は様々であったとされており、織田信長だけは天守閣に住んでいたと言われています。
そして、大阪城を拠点としていた豊臣秀吉は天守閣には住まず、来客に見せる「見物」として扱っていたそうです。
そんな大阪城の天守閣の歴史は壮絶で、大坂夏の陣で江戸幕府と豊臣氏が戦をした際、豊臣氏の滅亡と共に焼失しました。
豊臣氏滅亡後、大阪城は徳川家康の外孫である松平忠明に与えられたのですが、忠明の移封と幕府が大坂藩を廃止にしたことから改めて徳川のものになりました。
1620年には、徳川秀忠により大阪城修築工事が行われ1629年に完成をしたとされています。
しかし、1660年に火薬庫が落雷によって大規模な爆発を起こし、御殿や店天守が損傷し、5年後、落雷により天守を焼失してからは再生工事が行われることはなく、なんと昭和6年までの266年間天守閣はなかったのです。
当時の大阪市長が「大阪城公園設備事業」を提案し、市民から復興のための募金が集まりました。だからこそ、大阪城の天守閣は現代でも地元の人たちから大切にされているのでしょう。
そして昭和6年に天守閣は博物館として完成し、それと同時に大阪城公園も開園しました。
大阪城の天守閣の特徴は?他の天守閣との違いはどこにある?
大阪城の天守閣は現在「博物館」として多くの人が観光に訪れるスポットとなっています。
現在は国の登録有形文化財に指定をされており、数々の歴史や困難を乗り越えて再建された大阪府民の誇りとも言える建造物です。
そんな大阪城の天守閣はなんといっても豪華で、一目見ると圧倒される外観になっています。
そもそも天守閣という言葉は江戸時代に生まれた俗語で、「閣」という高級建築物に対して付けられた言葉を、元々あった「天守」に付け加え呼ばれていたそうです。
現在国内に現存している天守がある城は「12城」しかありません。その種類は様々で、大阪城の天守閣はその中でも圧巻と言える外観をしています。
元々大阪城は豊臣秀吉が天下統一を目指す絶頂期に立てられた城であり、とにかく目出つ「金箔瓦」や、互層に重ねられた屋根に並ぶ千鳥破風から当時の権威を伺うことができるでしょう。
また、徳川時代に修復工事をされた際、各地から集めた立派な石で石垣を作っているため、現代で目にできる大阪城天守閣は豊臣時代・徳川時代どちらの権威も感じられる、アッと驚く仕上がりになっているのです。
博物館「大阪城天守閣」の見どころとは
大阪城天守閣は昭和6年に博物館として再建されました。老若男女問わずが楽しむことができ、大阪城と大阪の歴史を知ることができる場所になっています。
そんな大阪城天守閣の内部は8階建てで、5階まではエレベーターを使ってのぼることができます。
また、車いすやベビーカーをご利用の方は石垣にあるエレベーターを使い天守台の上までのぼることができるようになっており、大阪城はバリアフリー対応されているのです。
8階まで登ると大阪市街を一望できる展望台が設置されています。展望台を訪れた人に是非おすすめしたいのが一角にある「ステレオコープ」です。
こちらを覗くと昔の大阪の風景を立体的に見ることができ、タイムスリップをしたような感覚を味わうことができるでしょう。
そして、常設されている展示は、歴史を知ることができる展示が多く、時に大阪らしいユニークな展示もされているため、地元の人でも定期的に訪れる人が多いのです。
また、1階と8階には「ミュージアムショップ」があり、天守閣の金虎の模様が入った消しゴムや、オリジナルのマスキングテープなどは人気があります。
小分けにできるお菓子も販売されているので、大阪城天守閣を訪れた際は是非お立ち寄りください。
大阪城天守閣前本丸広場から見ることができる天守閣のライトアップは圧巻!
大阪城天守閣前にある「本丸広場」では、休日にイベントが開催されたり、屋台が立ち並び活気があります。
例えば、大阪城天守閣をバックに能の舞台が開催されることもあり、歴史や文化を肌で感じることができるでしょう。
こちらは現在では広場ですが、江戸時代はこちらに本丸御殿があったそうです。
広場を歩いていると「本丸御殿後」と書かれた明文があるので、是非確認をしてみてください。
そして、夜に本丸広場を訪れるとライトアップされた大阪城天守閣を見ることができます。
大阪城天守閣は日没から23時までライトアップされており、迫力のある天守閣と融合したライトは美しく「日本夜景遺産」にも認定されているのです。
大阪城天守閣の入館最終受付は16時30分までであるため、時期によっては閉館後にライトアップが見られないこともあるでしょう。
本丸広場にできた【MIRAIZA OSAKA-JO】とは
2017年の秋に大阪城天守閣前本丸広場に開業したのが「MIRAIZA OSAKA-JO」です。
『大阪城と、いい時間を。』をコンセプトにした複合商業施設になります。
建物は昭和6年に大阪城天守閣が再建された際、大阪城公園と共に新しく建設された「第四師団司令部」で、戦後は大阪警視庁として使用をしており、昭和35年から平成13年までは大阪私立博物館として使用されていました。
施設は地下1階、地上3階の4階建て施設になります。
内部には飲食店からミュージアムまで様々な店舗が入っており、古くから大切にされてきた大阪の空間で新しい体験をすることができるでしょう。
屋上にある「BLUE BIRDS ROOF TOP TERRACE(ブルーズルーフトップテラス)」は、大阪城天守閣を目前にバーベキューを楽しむことができる場所です。
大阪城天守閣のライトアップをこちらで食事を堪能しながら楽しむこともできるでしょう。休日などは込み合うため、ネットか電話から事前予約をすることをおすすめします。
【BLUE BIRDS ROOF TOP TERRACE】
公式サイト:https://www.landmark-osaka.com/restaurant/bluebirds.html
TEL:06-6941-7100(受付時間11-17時)
そして、B1階には日本殺陣道協会が運営をする「侍・忍者体験」や、イリュージョンミュージアムがあります。
イリュージョンミュージアムには、マジックやトリック、そしてイリュージョンが一堂に集められており、なんとイリュージョンパフォーマンスショーも楽しむことができるのです。
意外と知らないイリュージョンの歴史や見たことも無いマジックの展示などに、きっと多くの人がワクワクすることでしょう。
大阪城天守閣を訪れた際は是非お立ち寄りください!
大阪城天守閣の【利用料金や開館時間】について
大阪城の開館時間は午前9時~午後5時(最終入館は午後4時30分迄)となっています。
ただし、お花見のシーズンやゴールデンウィークなどは開館時間が延長されるので、別途HP等の確認をしてください。
また、最終入館時間も状況により午後4時30分より早まることもあるため、時間に余裕を持って入館をすることをおすすめします。
大阪城天守閣利用料金
通常料金 |
大人600円・中学生以下は無料 ※中学生は入館の際に生徒手帳等での証明が必要 |
---|---|
一般団体料金 |
中学生以下無料 15人以上99以下:大人540円 100人以上199人以下:大人510円 200人以上:大人480円 |
学校団体料金 |
中学生以下:無料 高校生(15人以上99人以下):480円 高校生 (100人以上):450円 |
その他、入館料免除等に関しましては公式サイトを御覧ください。
大阪城天守閣へのアクセスはこちら!
大阪城天守閣へのアクセス方法ですが、電車で来ることが便利でしょう。
【住所】 | 〒542-0002 大阪府大阪市中央区大阪城1-1 |
---|---|
【地下鉄Osaka Metroを利用する場合】 | 谷町線『谷町4丁目駅』1-B出口 徒歩23分程度 中央線『谷町4丁目駅』9番出口 徒歩23分程度 長堀鶴見緑地線『森ノ宮駅』3-B出口 徒歩15分 |
【JR大阪環状線を利用する場合】 | 大阪環状線『森ノ宮駅』『大阪城公園駅』徒歩15分 東西線『大阪城北詰駅』徒歩20分 |
【京阪電車を利用する場合】 | 京阪『天満橋駅』徒歩20分 |