様々な理由で急な資金を調達する必要性に迫られることは多いはずです。今回のコロナウイルスによる危機でも、営業自粛や需要の低下によって一気に運転資金が底を尽きてしまいそうという事業者の方も多く見受けられます。
しかし融資を受けるとなると審査に時間がかかり、それまでに不渡りを出してしまう危険性もあり、また過去の返済履歴等によって信用情報に問題があり、借入自体が不可能というケースもあります。
しかしそれでは会社は倒産してしまい全てがおしまいになってしまいます。当座をしのぐための最終兵器として今回「ファクタリング」という手段を紹介します。法的にはまだまだ未整備な部分もありますが、借入ではない「売掛債権の買取」という方法です。
いろいろデメリットもありますがメリットも多く、やってみる価値があるかもしれません。今回は、新しい資金調達方法として「ファクタリング」という手法を紹介します。
<この記事を読めばわかることはざっくりこれ!>
- ファクタリングの仕組み
- 法人や個人事業主やフリーランスの方がファクタリングを行うメリット、デメリット
- おすすめファクタリング会社
- 2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い
- ファクタリング会社の分類と特徴
ファクタリングの仕組み
企業活動をしていると「○日締め翌月末日払い」のような請求書を出すことがありますよね。
例えば「毎月25日締め翌月末日払い」の請求書の場合、その月の翌月末日に請求した売り上げの振り込みがありますが、それまで入金がなされません。ひょっとすると何かトラブルがあり、翌月15日に急な資金が必要になるかもしれません。その場合、売掛金があるのに手元に現金がなく、支払いができない状況になってしまいます。
通常なら借入をして急場をしのぐということになりますが、銀行や信金等からの借入は審査に時間がかかってしまい、このままでは間に合いません。一方で消費者金融などに手を出せば、信用情報に借入履歴が残ってしまい以後の経営に悪影響を及ぼします。
ファクタリングは借入ではなく、売掛債権(この場合翌月末に入金される請求書)自体を買い取ってもらい現金に代えられるシステムです。
つまり、翌月末100万円の入金がある請求書を、15日に50万円で買い取ってもらうことで急な資金需要に間に合わせるシステムになります。売掛債権全額ではなく、手数料なども取られるため我慢できるならば入金日まで待ったほうがよく、本当に急場をしのぐためのシステムです。
ファクタリング会社が売掛債権を買い取って即現金に替えて振り込んでくれます。
ファクタリングは銀行や信金、消費者金融等からの「融資」ではないため関連法規が適用されません。債権の買取であり、借入ではなく権利の中古買取とイメージしてください。
20年くらい前からある資金調達方法ですが、WEBの普及により店舗に行かなくても契約できるようになり、ここ数年かなり一般的になりました。
一方で、まだまだ関連法規や規制が整備されておらず、中には闇金のようなファクタリング会社や反社会的勢力のフロント会社もあると聞きます。歴史がない分混沌の中にあり、下手をすると借入よりもリスクがあります。何かトラブルがあった場合の補償もないケースがあることを意識して安易な利用はおすすめしません。
即日、土日入金もOKなファクタリング会社ランキング
ブラックなファクタリング会社に引っかからないよう、それでは当サイトがおすすめするファクタリング会社を紹介します。「即日入金可能」「土日入金可能」を切り口にしてみました。緊急の資金需要に対応できるようみなさんを応援します。
1位 OLTA株式会社
24時間年中無休で営業しているオンライン完結型のファクタリング会社です。独立系で小回りが利き、また手数料も低いためおすすめできます。最短で即日融資が可能、急な資金繰りが必要になった場合、ぜひ利用していただきたいファクタリング会社です。
面談や電話の必要がなくすべてWEB上で完結します。
- 即日融資可能
- 年中無休
- 手数料2%~9%
- 法人だけではなく個人事業主も対象
- 2社間ファクタリング
2位 ビートレーディング
最短12時間で入金可能な超スピード買取が可能なファクタリング会社です。買取金額無制限、必要書類は本人確認書類、通帳、請求書の3点のみでOKという超スピード査定を行います。
買い取り額は10万円以上、対面、出張、WEB査定いずれも可能で、15時までに手続きが完了すれば即日入金ができます。
- 即日融資可能
- 土日休み
- 手数料2%~20%
- 法人だけではなく個人事業主も対象
- 2社間ファクタリング。3社間ファクタリング
3位 えんナビ
即日入金可能、24時間365日対応、利用者満足度93%(HPより)の非常にスピーディーな対応が特徴のファクタリング会社です。ということが挙げられます。ファクタリング通過率も97%と非常に高く、困ったときの資金調達先として大いに利用できるでしょう。
- 即日融資可能
- 年中無休
- 手数料5%~
- 法人だけではなく個人事業主も対象
- 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング
4位 資金調達ペイ
最大2億円まで買取が可能で、売掛債権に対する買取率が業界最大のファクタリング会社です。東京、大阪、福岡に事務所があり、事務所に行かなくてもスマホの画像撮影で請求書や身分証明書、通帳などを送付すれば手続きがなされます。
3社間ファクタリングは時間がかかりますが、手数料2%~と破格の低さで、取引先と信頼関係があるなら考えてもよいと思います。
スピード重視で資金繰りに困っている会社、特に
- 即日融資可能
- 年中無休
- 手数料2%~8%
- 法人が対象
- 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング
5位 ビジネクスト
消費者金融アイフルのグループ企業のノンバンク系ファクタリング会社です。ノンバンク系は即日買取はなかなか難しいのですが、この中ではほぼ最短の3日で資金が調達できます。
独立系のファクタリング会社はちょっと怖い・・と思っている方は、社会的信用度のあるノンバンク系のファクタリング会社を考えてもいいでしょう。司法書士による債権譲渡手続きなど安心できるバックアップ体制があります。
- 最短3日融資可能
- 土日休み
- 手数料2%以下
- 法人が対象
- 2社間ファクタリング、3社間ファクタリング
以上を表にしました。
1位 OLTA | 2位 ビートレーディング | 3位 えんナビ | 4位 資金調達ペイ | 5位 ビジネクスト | |
---|---|---|---|---|---|
系列 | 独立系 | 独立系 | 独立系 | 独立系 | ノンバンク系 |
2社間/3社間 | 2社 | 2社/3社 | 2社/3社 | 2社/3社 | 2社/3社 |
即日買取 | ○ | ○ | ○ | ○ | ×(3日くらい) |
土曜日 | ○ | × | ○ | ○ | × |
日曜日 | ○ | × | ○ | ○ | × |
手数料 | 2%~9% | 2%~20% | 5%~ | 2%~8% | 2%以下 |
個人事業主 | ○ | ○ | ○ | × | × |
手数料が安い | 平日ならば最速 | 審査通過率が高い | スマホ写メで完結 | ノンバンク系おすすめ |
時間がかかってよいならより安全な銀行系のファクタリング会社も検討を
即日対応、土日対応ではありませんが、ある程度時間に猶予があるなら銀行系のファクタリング会社も検討してみてください。なんといっても手数料が安く、融資に近い形で資金調達することができます。当サイトがおすすめするのは以下の3社です。
いずれも
- 手数料1%~3%
- 入金まで2週間程度
- 3社間ファクタリング
1.浜銀ファイナンス
横浜銀行が出資するファクタリング会社です。神奈川県をはじめ関東圏一帯に根付いています。横浜銀行が母体となっているので、その信用度は非常に高いといってよいでしょう。
2.みずほファクター(みずほ銀行)
みずほ銀行系列のファクタリング会社です。みずほ銀行と取引がある事業者であれば迅速に資金調達が可能です。
3.三菱UFJファクター
三菱UFJ銀行系列のファクタリング会社です。買取債権額100万円程度から利用が可能です。信頼度でいうと一番ですが審査がやや厳しい傾向にあります。
ファクタリングを行うメリット、デメリット
企業、あるいは個人事業主(フリーランス含む)が融資、借入ではなくファクタリングを利用するメリットは何でしょうか?
ファクタリングを行うメリット
まず融資ではなくファクタリングで資金調達するメリットを考えます。
1.即日現金化や土日対応
土日祝日対応のファクタリング会社や即日買取可能な会社もあります。急な資金需要の場合、時間がありません。ともかく自分の売掛債権を買い取ってすぐに現金に替えてくれるのは大きな力です。
2.審査の期日が短い
銀行や信金からの融資と比べて審査の期間が非常に短く、待っていられない人には非常にありがたいシステムです。たくさんの書類を用意して数週間待つというのはなかなか大変です。その時間的ロスを大幅に削減することができます。
3.信用情報照会がない
融資と違い信用情報機関への照会がありません。つまり過去の借入に遅延がある、事故口がある(返済できなかった)等のネガティブ情報は共有されません。通常の融資を申請しても断られるようなケースでもファクタリングならその証拠を知られないので、資金を得ることができるかもしれません。
4.信用情報に履歴が残らない
借入の場合借入履歴が信用情報に残りますが、ファクタリングの場合はそもそも借入ではないので、信用情報に履歴が残りません。中古の備品を売っても何の履歴も残りませんよね。それと同様です。
したがって、ファクタリングを受けた会社が後日融資を受けようと思った場合、ファクタリングを受けた事実を知られてネガティブな査定になることもありません。
ファクタリングを行うデメリット
一方でデメリットもあります。安易にファクタリングをすればよいわけではありません。
1.手数料が高い
借入の場合は利息制限法など各種法律で利息に上限がありますが、ファクタリングの場合、利息の代わりに支払う手数料については法的な上限がありません。
債権買取自体は単発で済むかもしれませんが、年利換算するととんでもない高い計算になってしまうかもしれません。年利換算100%超えどころか数百%になることもあり、それならば利息が高めのノンバンク等で借入したほうがマシというケースもあります。
2.法的保護、規制が薄い
ファクタリングによる資金調達はここ数年のものであり、この仕組みができてから日が浅いので法的な保護や規制が未整備です。
借入であれば「利息は20%以下」「消費者金融は総量規制」などの細かい規定があり、それに反した業者はペナルティを受けますが、ファクタリングはそうした法的な網が未整備です。
法外な手数料なども「合法」であり契約してしまったらそれは「自己責任」ということにもなりかねません(もちろん明らかに信義則に反するようなものはダメですが)。
3.悪徳企業や反社会的勢力が参入している
法的な網が緩いので、金融機関や消費者金融に参入できないような悪徳企業や反社会的勢力が表向きしっかりした体でファクタリングに参入しているかもしれません。
当然手数料は法外で、脅迫や物理的な脅しも含めて圧力をかけてきます。弱みを握られて闇金へ誘導されたり、「お金に困っている企業」ということで企業情報を売られたりするかもしれません。
そうするとお仲間同士でハイエナのようにたかられ、最後は倒産、破産まで追い込まれてしまいます。
このようにファクタリングは、システムとして日が浅いがゆえに迅速に動けるメリットと、法的な規制が未整備で悪徳業者に付け込まれるデメリットが明確になります。使い方次第で毒にも薬にもなるわけです。
2社間ファクタリングと3社間ファクタリングの違い
ファクタリングで資金を調達する方法には大きく分けて「2社間ファクタリング」と「3社間ファクタリング」があり両者はかなり違います。相違点について知っておいてください。
2社間ファクタリング
自社とファクタリング会社のみで契約を行います。売掛先(販売先)のクライアントは、ファクタリング契約をしていることを知りません。
請求書をファクタリング会社に渡し、ファクタリング会社はそれを信用して売掛債権を買い取ります。売掛先からの入金日以降速やかに買取金額+手数料をファクタリング会社に支払います。
- 手数料:高め(低くて10%)
- 入金までの期間:迅速
- 売掛先企業:ファクタリングを知らない
資金繰りがヤバいことを取引先に知られることがないので、これまで通りの取引を続けられますが、手数料が高く緊急性がない場合、ファクタリングではなく融資のほうがいいケースもあります。
3社間ファクタリング
取引先(売掛金回収先)もファクタリング契約を通知し同意を得る形態です。当然取引先には資金繰りが厳しいことを知られるのでプラスに働くことはありませんが、ファクタリング会社のほうとすれば、売掛先企業の同意が得られることで回収の見込みが上がるので、手数料を安くできます。
- 手数料:低い(高くて5%)
- 入金までの期間:やや長い
- 売掛先企業:ファクタリングを知られる
売掛先企業の同意を得る手続きがあるので、即日入金というわけにはいきません。クライアントとの今後の付き合いを考えるとマイナス面が大きく、どうしようもない場合の最後の手段として3社間ファクタリングを考えてよいと思います。
ファクタリング会社の種類、系列
ファクタリングというシステムは日が浅いですが、徐々にそれを行う会社も整理されてきました。大きく分けると3つの種類、系列に分かれます。
銀行系ファクタリング会社
銀行のグループ企業の中にファクタリング業務を行う会社があります。
三菱UFJ銀行の100%子会社「三菱UFJファクター」、横浜銀行出資の「浜銀ファイナンス」、新生銀行が共同で設立した「anewクラウドファクタリング」などです。
有名な銀行の看板で運営しているので、信用度が高く、3社間ファクタリングを行う場合も、売掛先企業も安心してくれます。
ただし、銀行にもファクタリングを行ったという情報が行くので、融資をその銀行から受けたいという場合マイナス評価になる可能性があります。信用情報機関に情報はいきませんが、銀行にはファクタリングを行ったという情報は残ります。銀行とすればまず融資を受けてほしいはずで、以後の融資の時に影響を受ける可能性があります。
ノンバンク系ファクタリング会社
ノンバンク系ファクタリング会社とは、銀行以外の事業を行う会社系列のファクタリング会社です。消費者金融のアイフル系列「ビジネクスト」などに加えて、NTTの「NTTファイナンス」なども挙げられます。
ファクタリングは金融業ではないので、消費者金融だけではなく他の業種も参入できるという強みがあります。
やはり、親会社が有名ならば信用度があり、うかつなことはできないでしょう。また、銀行のようにお役所仕事的な運営でもないので、比較的入金までの期間が早いということも特徴として挙げられます。
独立系ファクタリング会社:親会社がない企業
3つ目は企業の後ろ盾がない独立系のファクタリング会社です。銀行系、ノンバンク系は3社間ファクタリングがほとんどですが、こちらは2社間ファクタリングも積極的に実施しています。
ただ、大企業の名前がないということは怪しいファクタリング会社もあり、玉石混交しているといっていいいでしょう。ブラックなファクタリング会社も多く、法外な手数料を取られることもあります。
一方で小回りが利くので、即日入金、土日対応なども行っています。資金の緊急性が高い場合、悠長なことを言っていられないので、これらの独立系ファクタリング会社を利用することになるはずです。
ファクタリング会社の選び方、口コミ
ファクタリング会社はこのように3種類に分けられるわけですが、それぞれどのような場合に選ぶべきなのでしょうか?考えてみました。また、実際に選んだ人の口コミもいくつか拾ってみました。
ファクタリング会社の選び方
3つの系列それぞれにメリット、デメリットがあります。何を今求めているのかで、3つの系列どれが良いのか選んでください。
1.金額を多く借りたい、手数料を低く抑えたい、時間がかかってもよいなら銀行系
銀行系ファクタリング会社は信用があるので、売掛債権売却に際してもトラブルリスクを下げることができます。手数料も低く、10%未満で換金することができます。
メリット
- 買取可能金額の多さ
- 対外的な信用度
- 手数料が安い
- 買取は確実に実行される
デメリット
- 審査期間が長い
- その銀行で融資を受けるときにマイナス評価になる
2.銀行の借入に影響を与えたくなければノンバンク系
通常、消費者金融から借入をすると信用情報に借入履歴が残り、以降の借入にマイナス評価になってしまいますが、ファクタリングの場合、信用情報が残らないので、消費者金融などのノンバンクから資金調達するのは実は有効な手段です。
また、消費者金融以外のノンバンク系のファクタリングも新しいサービスとして評価できる部分があります。
メリット
- 信用情報が残らない
- 手数料はそこそこ
- 銀行からの融資に影響しない
デメリット
- 中途半端でやや時間がかかる
3.多少リスクがあってもとにかく早めに現金化したい場合は独立系
玉石混交でブラックな会社もあるかもしれない独立系ファクタリング会社ですが、迅速性、即時対応、土日対応という点では優れています。また、企業だけではなく個人事業主やフリーランスの方も利用できることが多く、資金繰りに窮した場合強い味方になります。
3社間ファクタリングだけではなく2社間ファクタリングを行っているところも多く、クライアントに知られることなく資金を調達することができます。
メリット
- 即日対応、土日対応しているところが多い
- 個人事業主やフリーランスも利用可能
デメリット
- 手数料が高い
- 悪徳企業や闇金などが行っている可能性
ある程度時間がかかってもいい場合、本当に今日明日のお金に困っている場合などケースによって利用するファクタリング会社を使い分けるべきだといえます。時間的余裕があるなら、信用度が高く手数料も低い銀行系のファクタリング会社を選ぶべきでしょう。
いいファクタリング会社を選ぶチェックポイント
独立系のファクタリング会社に売掛債権買取をお願いする場合でも、よりリスクを減らすためにチェックしておきたいポイントがあります。
1.HPに連絡先や法人情報がしっかり掲載されているかどうか?
固定電話ではなく携帯電話なのは論外です。町中の立て看板に「090-○○○○-△△△△」と同じレベルの怪しい会社になります。
ファクタリング会社は銀行や金融機関のような銀行業や貸金業の許可が必要ないため、「許認可○○号」のような記載はありません。したがって、行政のお墨付きが分からないので、少しでも怪しいと思えば利用するのをやめてください。
2.法人限定か個人事業主やフリーランスOKか
ファクタリングを行うに際して、法人登記が必要なケース(登記簿謄本必須)と、個人事業主やフリーランス個人事業主やフリーランスでも大丈夫なケースがあります。もしみなさんが個人事業主やフリーランスの場合、法人限定のファクタリングは利用できないことになりますので注意してください。
3.2社間ファクタリングか3社間ファクタリングか
可能なファクタリングが2社間ファクタリングなのか3社間ファクタリングなのか確認してください。それぞれメリットとデメリットがあり、どちらがいいというわけではありません。
今後のクライアントとの関係などもよく考えて、どちらのファクタリングを利用できるのか熟慮をお願いします。
4. 現金化まで期日、土日対応かどうか
ファクタリングを申請して即日現金化可能なのか、土日や祝日でも対応してくれるのか確認します。
一般的に即日出るのが2社間ファクタリング、時間がかかるのが3社間ファクタリングです。本当に資金調達に窮している場合、2社間ファクタリングを行っているファクタリング会社を選びましょう。
5.面談が必要か電話やWEBオンリーで手続きできるか
面談が必要なところは時間がかかりますが、事務所で会ってくれるのでそれだけ信頼できます。実体のないペーパーカンパニーではないですよね。しかし迅速性という面では劣ります。
一方、電話やWEBだけで完結する会社は迅速性がありますが、信頼性という面では不安が残ります。
確実に資金調達ができ、変なファクタリング会社を避けたければ、面談のあるほうを選んでください。至急の資金調達が必要な場合は、ある程度のリスクがあっても対面の必要がない手続きのファクタリング会社を選ぶことになります。
6.償還求償権を放棄しているかどうか
「償還求償権」とは簡単にいうと、みなさんが売却した売掛債権(請求書の支払いを受ける権利)をクライアントが支払えない場合(つまり、請求書支払いができない場合)、債権者(みなさんが)に代わりに支払いを請求できる権利です。
わかりやすくいうと、100万円の売掛債権をもとに30万円買取を契約したのに、クライアントが100万円の支払いができなくなった(入金されない)ときに、みなさんが30万円をファクタリング会社に支払わなければならない義務です。
入金を見込んで先にその権利を買い取ってもらっているのに、それができない場合100%+手数料をみなさんが支払うというのは明らかにリスクがあります。
良心的なファクタリング会社ではこの償還求償権を放棄しています。支払いができないクライアントを見極めるのもファクタリング会社の能力であり、償還求償権を放棄していないということは回収できるかどうかの見極めができないことの証左でもあります。そういうファクタリング会社に売掛債権を買い取ってもらうのはリスクがあります。
7.真摯な対応をしているか
自分が本来受け取る売掛債権を買い取るという隙間技を行うのですから、ファクタリング会社には透明性や説明責任が求められます。
よくわからない契約書やいい加減な説明では本当に信用できるのか怪しいです。契約書は2部用意して、自分とファクタリング会社がそれぞれ持つなど、不動産賃貸契約の時などにあるような当たり前の対応をしていますか?
契約書を渡されないようなファクタリング会社と契約しても危険すぎます。誠実なやり取り、詳しい説明、しっかりした契約書、この辺りは最低条件といえるでしょう。
あとはスタッフの応対、話し方なども気を付けます。反社会的組織のダミー会社などではやはり粗暴な対応にならざるを得ません。
8. 破格の条件すぎるのはかえって怪しい
上で書いたように2社間ファクタリングは手数料が「低くて10%」です。しかし、それが8%や9%ならばまだしも、2%や3%を謳っているのであれば、そこに何かの落とし穴があると思ってください。条件が良すぎるのはどこかに罠がある可能性があります。
また法人ではなく個人事業主やフリーランスの方でも多額の資金が調達できるというのも怪しいです。個人事業主やフリーランスの方の売掛金は法人のように安定しないはずで、それでも高額買取OKということは手数料で暴利を貪ろうとしている可能性があります。
極端に条件が良すぎるというのはかえって危なくて、相場観というものを持っていただかないと、悪徳業者の罠にはまってしまいます。銀行系やノンバンク系のファクタリング会社は横並び体質がありますが、玉石混交の独立系ファクタリング会社の中には極端なにこちらに有利な条件を提示してくるところがあります。
甘すぎる話には罠があると意識して、慎重に進めてください。
以上1~8までのチェックポイントを実際にファクタリングを依頼する前に確認してください。おいしすぎる話には罠があり、また法的規制が少ない分野なのでどこに落とし穴があるのかわかりません。十分注意して、ファクタリング会社を選んでください。
ファクタリングをした人の口コミ
ファクタリングは
中小企業の経営者にとって、画期的な資金調達方法だと思う。手数料は高めですが、最近はどんどん手数料が安いファクタリング会社でてきてます。
借りない資金調達方法として、活用できるはず??#ファクタリング#資金調達 https://t.co/jfFS31bGik
— もみじ@株式会社バズったー (@buzztter_momiji) February 18, 2020
ファクタリングを始めとする企業間決済の銀行代理業活用事例。実際に何ができるのか楽しみ
“H.I.S. Impact Financeは銀行代理事業と兼任業務である信用保証、ファクタリングサービス(企業間決済業)を同時に行うイノベーションバンクサービスに世界で初めて取り組みます。”https://t.co/gkg7zvNKQ0— 8maki (@8maki) November 11, 2019
一括ファクタリングがようやく中小企業にも入り込んできた。債権者には有難いように見えますが・・・。まあ、このまえ手形パァにされたこと思えばやはり有難いことか。
— みかげや (@mikageya37) March 16, 2012
怪しい業者への注意喚起のものが多数ですが、大手の銀行やネット銀行がファクタリングを始めているので徐々に社会的な信用度が高まっているように取れます。大手銀行が闇金のようなことはできないでしょうからね。
ファクタリングに必要な書類と入金までの流れ
ファクタリングを実施するためには書類の準備が必要です。書類を揃えたうえでファクタリング会社に提出します。その後審査に入ります。
ファクタリングに必要な書類
- 登記簿謄本(法人のみ)
- 決算書や確定申告書類(2期分)
- 事業の入出金がわかる通帳のコピー
- 取引先との基本契約書(あればでOK)
- 発注書や請求書(入金日が確認できるもの)
- 印鑑証明書
- 納税証明書(法人税、事業税、住民税、所得税(個人事業主))
- 本人確認書類(免許証やパスポート、マイナンバーカード等)
ファクタリングの流れ
書類を提出すると、その書類をもとに審査を行います。
審査は
- 他の金融機関からの借入や返済があるかどうか(ある場合それが多くないか)
- 特に消費者金融や高利の金融機関からの借入の有無
- 預金通帳から返済ぶりを確認(固定費、光熱費等)
- 2期分の経営状態
- 面談、WEB面接
などをもとに総合的に評価されます。借入ではないので、売り上げが落ちていても次の売掛金から回収できるのであれば資金は振り込まれます。
もちろん、取引先クライアントの業績がヤバくて、倒産してしまったり入金が遅れてしまったりするリスクがある場合は債権買取がなされません。3社間ファクタリングでは単に取引先の同意を得るだけではなく、取引先もしっかりした相手であることが大切になります。
入金について
通常審査通過後2日~8日で振り込みがされます。しかし中には即日入金が可能なところもあり、それは独立系のファクタリング会社になります。朝申し込み夕方には入金、これが可能なので、金融機関から借入するよりもはるかに資金調達が容易になります。
ファクタリング会社ランキング!法人・個人事業主でも即日・土日も現金化可能 まとめ

- ファクタリングは自社の売掛債権を期日前に買い取ってもらい現金化する手法
- WEB契約ができるようになりここ数年隆盛を極める
- 一方で法的な整備が進んでおらずグレーゾーンの部分も多い
- 銀行や消費者金融のように許可制ではないのでファクタリング会社は玉石混交である
- クライアントに知られずできる2社間ファクタリングは手数料が高い
- クライアントに知られる3社間ファクタリングは手数料が低い
- 即日現金化、土日現金化ができるファクタリング会社は独立系が多い
- 独立系ファクタリング会社の中には悪徳業者もいるのでしっかり見極める